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「トラクターのエンジンの調子がいまいち良くない・・・」

「耕運機の刃の回転が悪くなっている気がする…」

大切に使用している農機でも、何年も何十年も田畑で使っていれば、どうしても経年劣化してしまい農作業のパフォーマンスは悪くなってしまいます。

 ただ、とうぜん農機は安いものではありません。そう簡単に、

「調子悪いから買い換えよう!」

「農地広げたから新しくスペック高い農機を買おう!」

とはなかなか思えないですよね。

そこでおすすめなのが、「補助金の活用」です。

就農する際に「就農補助金」を活用した方もいるかもしれませんが、就農後の農機の買い替えの際にも利用できる補助金制度も整備されています。

残念ながらあまり知られておらず、多くの人には活用されていない制度ではあります。

しかし、「農機買い替え」や「新規購入で費やした費用のうち一定の割合でその費用が補助できる」など、有益な制度です。

注意すべき点や、申請の段取りにおいて気をつけたい点もありますので、日々の待ってくれない農作業で疲れているなか、申請の方法や書類の整理に費やす時間や体力は残っているものではありません。

この記事では、日々の農作業の負担にならないようスマートに、そして誤りがないように補助金を活用する方法をご案内いたします。

一番重要なことは、1人で調べて理解しようとせず、事前に官公庁や専門業者にご相談していただくことです。

おすすめ補助金制度    

何十万円や何百万円という費用がかかってしまう農機の買い替え。そこに一定の割合で補助金が下りるのであれば、たとえ申請などの事務処理が面倒でも利用することを強くおすすめします。

申請の事務処理や確認作業で、何万円、何十万円、ときには何百万円もコストを削れるので

あれば、その仕事には取り組む価値はあるはずです。

しかし、「補助金」と一言でいっても各省庁や機関が出している無数の補助制度があり、「どのような補助金があるのか?」を詳しい条件まで調べるのは、手間がかかります。

そこでここでは、使い勝手がよいとされ申請が多い補助金をご案内します。

小規模事業者持続化補助金

主管全国商工連合会
補助上限額200万円
補助率2/3
補助対象者小規模事業者
補助対象物件各種農機から、従業員の賃上げまでと広範

小規模事業者持続か補助金の詳細ページを見る

ものづくり補助金

主管中小企業庁
補助上限額1,000万円または3,000万円           ※申請枠による
補助率1/2~3/4                                         ※申請枠による
補助対象者新たな生産方式を導入したい人 や、新商品を開発したい人
補助対象物件各種農機から運送料、専門家経費などと広範

ものづくり補助金の詳細ページを見る

強い農業・担い手づくり総合支援交付金

主管農林水産省
補助上限額個人1,000万円、法人1,500万円等
補助率3/10以内等                                     
補助対象者より高い目標を持って広域に展開する農業法人等
補助対象物件農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)

強い農業・担い手づくり総合支援交付金の詳細ページを見る

農地利⽤効率化等⽀援交付⾦

主管農林水産省
補助上限額1,500万円
補助率農業用機械の購入に掛かる費用の1/3
補助対象者将来の地域の農業を担う者として⽬標地図に位置付けら れた者、認定農業者・認定就農者などの⼈・農地プランに 位置付けられた者、地域における継続的な農地利⽤を図 る者として市町村が認める者
補助対象物件集約型農業に必要な機械等の導⼊等

農地効率化支援交付金の詳細ページを見る

経営継承・発展等支援事業

主管農林水産省
補助上限額100万円
補助率1/2以内
補助対象者経営に関する主宰権の移譲を受けた後継者(親子、第三者など先代事業者との関係は問いません)
補助対象物件機械装置等費、広報費、展示会等出展費、開発・取得費、雑役務費、借料、設備処分費、委託費又は外注費が対象となります。

事業継承・発展支援事業の詳細ページを見る

その他にも補助金制度は無数にありますが、農作業の合間に一から全てを調べ上げるのは非常に困難で現実的ではありません。

自分に合った制度がないか、「逆引き」することが効率的です。

もし補助金活用が選択肢に入ったようでしたら、こちらをご活用ください。

■農林水産省/逆引き辞典

農林水産省の「逆引き辞典ページを見る」

補助金申請を諦めてしまう理由

さて、主だった補助金制度を確認しましたが、数百万円、ときには数千万円もの補助金が支給されることが分かりました。これは検討しない手はありません。

ただ、補助金活用には1つの問題があります。それは、補助金の要件の申請条件や手続きが非常に煩雑なことです。

補助の内容は分かっても、

そもそもその補助金の対象に自分が入っているのか?

申請するのに何を用意しないといけないのか?

補助金はいつ給付されるのか?

など、確認しなければならないことが無数にあり、農作業の合間にこなすのは困難です。

また、申請期間も補助金によってまちまちです。補助金の存在を知っていても、忘れてしまったり、諦めてしまう人が多いのも、この申請期間が理由です。

このような理由で、まずはご相談頂くことが大切になってきます。

補助金の失敗例

経済的に有用な補助金ではありますが、失敗例もあります。「補助金が該当する!」と思って農機を購入したはいいものの、補助の対象外だったために余計な出費をしてしまった…という事例です。

また、「補助金を受け取れたものの、早期に離農してしまったために、返済不要だと思っていた補助金を何百万円も返済しなければならなくなった」という失敗例もあります。

なぜそのような事が起こるのかというと、補助金が下りるのは農機などの購入の後だからです。 補助金が下りてその資金で購入するという流れではなく、いったん自費で購入し、その後に補助金が後納される、という流れです。 それはどのような補助金制度であっても、同じ流れです。        

                             ×  補助金が下りて手元に資金⇒その資金で購入

                             〇  いったん自費で購入⇒補助金が後納される

 補助金の問い合わせ方法   

   では、相談といっても何を話せばいいの?どうやって相談したらいいの?

   となりますよね。

それは以下の情報を準備して相談することです。

・ 主管の組織の会員でなければ補助金の対象じゃないかを聞く

・ 事業を開始し、または引き継いで間もない(決算前)申請できるのか聞く

・ 常時使用する従業員の数を確認しておく

・ 自分の課税所得を調べておく

まず、その補助金が自分が対象であるかを確認することが大切です。何十万円、何百万円と補助を受けられる補助金制度。急いであちらこちらと調べたくなってしまいがちです。しかし、準備しなければいけない書類や申請方法、その他申請様式の確認などは後で処理すればOKです。

そして、補助金の申請には事業計画の提出等を求められることがほとんどですが、それも後でOKです。

まず、自分がその対象にはいっているかを確認することが最優先事項です。

逆にこれさえ確認してしまえば、「対象外だったので貴重な時間を浪費してしまった…」

ということがなくなります。

最近の補助金事情  

 令和4年度の補正予算では補助金の新枠増設、引き上げ、対象範囲拡大などが見られ、このトレンドは今後も続くことが見込まれます。

ただ、補助金はあくまで国の「補正」予算で賄われているものです。申請しようと考えていた補助金が、ある年度に突然廃止になってしまっても全く不思議なことではありません。

もし補助金制度の利用をお考えでしたら、早めに動くことをおすすめいたします。

補助金と助成金の違い

補助金とイメージが近いものに、助成金があります。耳にした方もいるかもしれません。なかなか違いが分かりにくいですが、その内容は大きく異なります。一番の違いは、助成金は事業者が事業に係る費用として受け取るものではないということです。

助成金はあくまで目的は労働者の職の安定に利用されるもの。事業存続が難しくなってしまった場合や、休業を余儀なくされてしまった場合に利用されるもの。対象者や対象活動などの基準を満たしていれば、ほぼ100%受給できます。申請期間も長期間に渡り、随時募集されていることが多いため、受給しやすいといえます。

補助金は基本的に企業の事業をサポートするものであるため、予算が限られていて、定員も設定されており、採択されない場合もあります。募集期間も限られているため、素早く申請して採択されるか待つという形になるでしょう。

助成金補助金
使用条件被雇用者の休業等事業のサポート
申請期間随時受付申請する補助金による
受給率ほぼ100%応募して採択された場合

このように異なるものなので、農機の新規購入や買い替えとして検討するのは、「補助金」になります。

まとめ

おすすめ補助金制度や補助金申請を諦める理由、補助金の失敗例とお問い合わせ方法などについて確認してきました。

補助金は経済的に有益な制度でありながらも、

・申請の内容の確認、申請書類が煩雑

・申請の対象を誤ると不測の出費になってしまうことがある

・仮に対象であったとしても、100%受けられるわけではない

という特徴があることがわかりました。

このような負担感がある以上、1人で調べて決断するのは大変です。

デメリットはありつつも、これだけお得な補助金制度です。申請が煩雑なところはありますが、使わない理由はありません。そして、補助金の充実のトレンドが見て取れる昨今は利用するチャンスとも言えます。

そもそも、こうした制度も私たちの税金を使った制度なので、払うだけ払って利用しないというのも、もったいないところです。

繰り返しになってしまいますが、一定の時間と労力がかかってしまうこともある補助金をスムーズに申請し受給するためにも、申請する前にだれかに相談することが大切です。

補助金が申請できるのかどうか確認できることに加えて、申請した補助金と相殺して実費どくらいで農機が買い替えできるのか分かるので、弊社のような業者にご相談いただくのも一つの手段としておすすめです。

さて、農業機械の補助金制度についてご説明してきました。

スムーズに申請すれば負担を気にすることなく何十万円、何百万円という額の支援が受けられる補助金制度。この記事が、誤りなく適切なお手続きのお役に立てていたら幸いです。

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